介護福祉士ファーストステップ研修をご存知でしょうか?
介護福祉士のキャリアアップ、さらにはリーダー・教育係を任せられる人材を養成するための研修です。
研修内容、受講のメリットなど詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
介護福祉士ファーストステップ研修とは
介護福祉士ファーストステップ研修は、その名称のとおり介護福祉士の専門性を高めるための研修。「ケア」「連携」「運営管理基礎」の領域において講義やグループ演習を実施し、「気づき、考え、連携」できるチームリーダーを養成することがこの研修のねらいです。 具体的には・高度な技術を有する介護の実践者としての役割
・介護技術の指導者としての役割
・介護職チーム内のサービスをマネジメントする役割
を担えるリーダーを養成します。 介護福祉士ファーストステップ研修の理念は次のように掲げられています。 研修の理念
基礎的な業務に習熟した介護職員を対象として、的確な判断、対人理解に基づく「尊厳を支えるケア」が実践でき、小規模チームのリーダーや初任者等の指導係として任用することを期待できるレベルの視点や技術を有する職員を養成する。
研修を受講するメリット
介護福祉士ファーストステップ研修を受講するメリットは3つあります。 1.専門性の高い介護スキル
を習得できる2.リーダーとしてのスキル、心構え
が身につく3.キャリアアップ
につながる 専門性の高い介護スキルを習得できる
100時間以上に及ぶ講義・実習の中で、知識だけでなく、知識に基づいた考察や論理的な状況説明ができる力を養います。
判断力、尊厳を支えるケアなど、必ず実践で活かせる技術を身につけられるでしょう。
リーダーとしてのスキル、心構えが身につく
リーダーとしての心構えを学び、的確な指示・指導で現場を引っ張るリーダーシップを身につけることができます。
キャリアアップにつながる
介護福祉士資格をお持ちであれば、「サービス提供責任者になりたい」「認定介護福祉士を目指したい」など介護福祉士からのキャリアアップをお考えの方もいるかもしれません。
リーダーや管理職を目指す方には、より高いスキル、現場統率力を養えるファーストステップ研修が大いに役立つでしょう。
介護福祉士ファーストステップ研修の概要
では、介護福祉士ファーストステップ研修の
■研修内容
■受講条件
■日時・場所・費用
■申し込み方法
についてお伝えしていきます。
研修内容
介護福祉士ファーストステップ研修は
・ケア領域
・連携領域
・運営管理基礎領域
において、授業やグループ研修のカリキュラムが組まれています。
総学習時間は概ね200時間以上です。
(実施機関によって時間数は若干異なります。)
研修のゴールは領域ごとに、次のように定められています。
◆ケア領域
・小規模チームリーダー的な職員として、的確な判断、対人理解に基づく、尊厳を支えるケアができるように学ぶ。
・在宅や施設での介護場面において、利用者の尊厳が損なわれている状況に気づき、実践を改善できるようになる。
・状況に応じた適切なコミュニケーションの方法を取得する。
・望ましいケアの方法を助言できる。
◆連携領域
小規模チームリーダー的な職員として、介護課程の適切な管理、他職種、家族、地域との連携によるチームケアが推進できるよう学ぶ。
◆運営管理基礎領域
・小規模チームリーダー的な職員として、サービス管理・運営管理の基礎となる知識や方法を学ぶ。
・チームのまとめ役としての役割・責任を認識する。
・利用者の安心安全な生活を支えるための、問題解決の着眼点と発想の技法を学ぶ。
・リーダーの役割を理解する。
・自分自身や後輩に心理面の問題が発生した場合、適切に対応できるようになる。
・自職場のサービス、組織、マネージメントの課題の把握と分析。
◆カリキュラムの例
領域 | 総時間 | 例示-考えられる科目構成と標準的な時間 |
ケア | 72時間 | 利用者の全人性、尊厳の実践的理解と展開 | 16 |
介護職の倫理の実践的理解と展開 | 16 |
コミュニケーション技術の応用的な展開 | 16 |
ケア場面での気づきと助言 | 24 |
連携 | 48時間 | 家族や地域の支援力の活用と強化 | 16 |
職種間連携の実践的展開 | 16 |
観察・記録の的確性とチームケアへの展開 | 16 |
運営管理基礎 | 80時間 | チームのまとめ役としてのリーダーシップ | 16 |
セーフティマネジメント | 16 |
問題解決のための思考法 | 16 |
介護職の健康・ストレスの管理 | 16 |
自職場の分析 | 16 |
なお、研修時間のうちの100時間を通信学習や職場等での課題として実施することが可能です。
◆通信学習の時間数(目安)
領域 | 総時間 | 自職場等課題 通信学習 |
ケア | 72時間 | 36時間 |
連携 | 48時間 | 24時間 |
運営管理基礎 | 80時間 | 40時間 |
研修の受講条件
ファーストステップ研修の受講対象者は、原則として介護福祉士の資格取得後2年程度
の実務経験をもつ人です。取得後2年以上経過していても構いません。現役介護福祉士が望ましいとされています。 申し込みについて<場所・費用・スケジュール>
◆場所
ファーストステップ研修は、全国社会福祉協議会(全社協)が認定した研修機関にて実施されています。主に日本介護福祉士会の各都道府県支部などで開催されていますので、ぜひお住まいの都道府県のホームページを確認してみてください。都道府県介護福祉士会 - 公益社団法人 日本介護福祉士会 ◆費用
この費用も機関によって異なりますが、介護福祉士会が実施している研修では会員価格と一般価格で分かれている場合が多いようです。会員の場合は5~8万円程度、非会員の場合は10~13万円と幅はありますが、会員であればかなり費用を抑えられるでしょう。 ◆スケジュール
概ね年に1回の開催となっており、事前申し込みが必要です。開催スケジュールは実施機関によりますので、時期や申し込み方法についての詳細は下記よりご確認・お問い合わせください。公益社団法人 日本介護福祉士会 まとめ
介護福祉士ファーストステップ研修は、介護福祉士としてスキルアップしていきたい方におすすめの研修です。
費用も時間もかかりますが、充実のカリキュラムは大いにスキルアップを期待できます。
今後のキャリアを形成するうえでも研修の受講は非常に有効といえるでしょう。
「介護スキルに自信がない」
「もっとリーダーシップを発揮したい」
というあなたはぜひ、介護福祉士ファーストステップ研修の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
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