初めて介護職の仕事をする方や転職をして制服から私服に変わった方など、どんな服装を選べばいいのか迷いますよね。
「介護職員として服装が浮いていないか?」「印象は悪く見えないか?」などは気になるところ。服装はその人の印象を左右するので、あまり浮いた服装をしていると外見だけではなく内面の印象までも悪くしてしまいかねません。
そこで、介護職にふさわしい服装についてまとめてみました。これから準備する方や購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
介護職にふさわしい服装とは?3つのポイントをご紹介!
介護職の服装のイメージは、ポロシャツにジャージやチノパンのスタイルを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか?
介護職員の服装は「汚れても大丈夫で動きやすい服」というのが大原則です。それは、介護の仕事は利用者さんのお手伝い程度の軽い介護から、肉体労働のような力がいる介護まで幅広い仕事内容をこなすため。とくに、ボトムスは動きやすいジャージやチノパンを履いている方がほとんどです。しかし、動きやすいからといってどんな服でも良いという訳ではありません。
では、服装を選ぶ時にどんな点に注意したらいいのでしょうか?
介護の仕事服を選ぶポイントについて、見ていきましょう。
服装を選ぶ時の3つのポイント!
介護の仕事で着る服を選ぶ“3つのポイント”についてご紹介したいと思います。ポイント1)◇動きやすさ◇
まずは、なんといっても「動きやすさ」です。仕事をスムーズにおこなうためにも、動きの妨げにならない服装であることは重要なポイント。ストレッチ素材や柔らかい素材が使用されている服を選びましょう。介護職は、身体を使い汗をかくことも多い仕事ですので、動きやすさに加え吸汗や速乾の優れている素材のアイテム選ぶことをおすすめします。 ポイント2)◇清潔感◇
次のポイントは「清潔感」です。汚れてもいいからという理由で、伸びてヨレヨレになった服やシミが付いたような汚れた服を選ぶのはやめましょう。いくら洗濯をしていて清潔であっても、見た目には清潔感があると思われません。服の清潔さはもちろんですが、見た目の清潔感にも気を付けて服を選ぶことが大切です。服のデザインは、ワンポイントなどシンプルなものを選びましょう。服の色は、パステル系(イエロー・ピンク・ライトブルーなど)やナチュラル系(ホワイト・ベージュなど)がおすすめです。明るい色を着ることで、介護士の雰囲気も明るく見えるため、利用者さんや家族から好印象に思ってもらえます。また、それだけではなく施設全体の雰囲気を明るくすることにも繋がります。ポイント3)◇洗濯のしやすさ◇
3つめのポイントは「洗濯のしやすさ」です。介護の仕事は服が汚れることも多く、服を清潔に保つためにもこまめな洗濯は欠かせません。服を選ぶ際に気を付けたいのは、洗濯機で洗っても型崩れしにくい素材を選ぶこと。また、洗濯をしてもシワになりにくく、乾きやすいなどお手入れがし易い素材のアイテムを選ぶのもポイントの一つです。このような点を意識して選ぶことで、日々の洗濯がラクになります。 【シーズン別】介護職の服装!
介護職の服装パターンをシーズン別にご紹介します。
これから準備する方は、ぜひ参考にしてみてください。
春・夏の服装
春の服装は、気温に合わせて調節できるものを選びましょう。
[トップス]→Tシャツ・半袖のポロシャツ・長袖のTシャツ・長袖のポロシャツ
[ボトムス]→チノパン・ジャージ
[羽織り]→カーディガン・ジャージ
夏の服装は通気性の良いものを選びましょう。
[トップス]→Tシャツ・半袖のポロシャツ
[ボトムス]→チノパン・ジャージ
※施設によって、規定が異なるため禁止されているアイテムもあります。準備をする際は、必ず勤務先に確認しておきましょう。
秋・冬の服装
秋の服装は、肌寒くなってくるので気温に合わせて調節できるものを選びましょう。
[トップス]→Tシャツ・半袖のポロシャツ・長袖のTシャツ・長袖のポロシャツ
[ボトムス]→チノパン・ジャージ
[羽織り]→カーディガン・ジャージ
冬の服装は、厚手の生地や暖かいものを選びましょう。
[トップス]→Tシャツ・半袖のポロシャツ・長袖のTシャツ・長袖のポロシャツ・トレーナー
[ボトムス]→チノパン・ジャージ
[羽織り]→カーディガン・ジャージ
※施設によって、規定が異なるため禁止されているアイテムもあります。準備をする際は、必ず勤務先に確認しておきましょう。
介護では“NG”な服装を知っておこう!
介護の仕事では、NGとされる服装があります。
間違って選んでしまわないように、以下5点に注意しましょう。
【介護にふさわしくない服】
◇黒い服
黒い服は介護業界でNGとされている色です。ご高齢者が多いため、喪服や死を連想させてしまうため厳禁となっています(ズボンだけなら黒を着用OKな施設もある)。また、黒い服は汚れが目立ちにくいため、衛生を保ちにくいといった理由も含まれています。
◇安全でない服
ポケットや飾り、ボタンなどが不必要に付いている服もNGとされています。
介助の作業をしているとき、ポケットに利用者さんの手や指が入ってしまい、ひねったり脱臼させてしまう恐れがあるからです。また、飾りやボタンは利用者さんの髪の毛が絡んでしまったり、取れた飾りやボタンを利用者さんが誤飲してしまう可能性がありとても危険です。施設によっては、ファスナーがついている服をNGとしている場合もあります。
これも、介助するときに自分の体と利用者さんの体にファスナーが挟まり、利用者さんの皮膚を傷つけてしまう可能性を避けるためです。
安全ではない服を避けることは、ご利用者の安全面に配慮するという点で重要なポイントとなります。
◇奇抜なデザイン
介護の仕事で奇抜なデザインの服はふさわしくありません。奇抜なデザインは施設内で浮くだけではなく、リラックスできる環境や雰囲気にならないからです。
形だけではなく、イラストや文字などにも気をつけましょう。ワンポイントであってもガイコツなどの印象の良くないイラストは避けましょう。
◇汚れやシワがある
清潔感が感じられない服もNGです。洗濯していて清潔であっても、汚れがシミになり落ちない服やあまりにもシワが付いている服を着ていると、だらしない印象になってしまいます。自分は良いと思っていても、施設の印象が悪くなってしまいかねません。
見た目の清潔感を意識しておくことは大切です。
◇サイズが合っていない服
サイズが合っていない服を着ることもNGとされています。大きいサイズの方が動きやすいという意見もあると思いますが、あまりにもダボダボなサイズは見た目が良いとは言えません。また、大きすぎる服は裾を踏んでしまったり袖が引っかかったりして危険です。
服のサイズが自分の体に合っていることは、思わぬ事故を起こさないためにも服を選ぶ大事なポイントといえます。
スタッフの動きやすさも大切ですが、ご利用者の気持ちと安全に十分に配慮した服装を選ぶことを心がけましょう。
介護職「あると便利なアイテム・施設によって必要になるアイテム」
介護の仕事で、あると便利なアイテムと施設によっては必要になるアイテムをご紹介したいと思います。まず、準備しておくと便利なアイテムは、介護職の必需品である筆記具(メモ帳・ボールペン)を入れるポーチです。筆記具は、ズボンのポケットに入れている方やエプロンを付けている場合は、エプロンのポケットに入れている方もいると思います。しかし、ポケットに入れていると落としてしまったり、ペン先など尖った部分が利用者にあたる可能性があり危険です。そこで、便利なアイテムが腰につけるタイプのポーチ
です。ポーチに入れておけば、すぐに取り出せるだけでなく落としてしまったり利用者にあててしまう危険が少なくなります。初めて介護職で働く方は、とくにメモを取る機会が多いのでおすすめです。つぎは、施設によって必要になるアイテムについて見ていきましょう。働く施設によって、自分で用意しなければならない物が以下です。・入浴介助で履くジャージ・食事用のエプロン・防水エプロン・排泄介助用のエプロン・マスクなど勤務先によって各自で用意するアイテムは異なりますので、必ず準備する物について事前に確認しておきましょう。 さいごに
介護職は、利用者の介助をおこなう際など身体を近づけることが多い職業です。介護職の服装が原因で、利用者を傷つけてしまうことや思わぬ事故に巻き込んでしまうこが少なからずあります。そのような事故が起きる可能性を低くするためには、スタッフ一人ひとりが仕事で着る服や持ち物に十分な注意を払わなければなりません。
介護職での服装を選ぶ際は、安全かつ動きやすいという点を重視し選びましょう。また、施設の雰囲気をよくするためにも、暗い色ではなく明るい色を選ぶことも大切です。
※掲載情報は公開日あるいは2020年06月13日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。