福祉の仕事の1つでもある「 同行援護従業者」。
具体的にどんなことをする仕事かみなさんご存知でしょうか?
この仕事は高齢者と関わるものではなく、視覚障がい者と関わるとても重要な役割を持っています。
この「 同行援護従業者」になるために必要な「同行援護従業者養成研修」についての
■研修の主旨
■受講方法
■カリキュラムの内容
■働ける場所
を詳しくご紹介していきますのでぜひご一読ください。
はじめに、同行援護従業者養成研修とはどんな研修なのか見ていきましょう。
同行援護従業者養成研修:どんな研修?
まず、「同行援護従業者」というもの自体がなにか分からない方のために簡単に説明します。
「同行援護従業者」とは視覚障がい者の外出を支援するための援助者のことです。
具体的に視覚障がいにより移動が困難な人(同行援助サービス利用者)に対して外出時に同行したり、その際の排泄および食事など外出時に必要な援助を行う人のことを指します。
他にも代読や代筆、情報支援など視覚障がい者の自立した生活のお手伝いも仕事の一つです。
これらの支援を行うために必要なのが「同行援護従業者養成研修」の修了です。
この研修では、一人ひとり違うと言われる障がいの種類(見え方や見えにくさなど)を考えながら、安心・安全に行動できるような移動支援技術を学んでいきます。
「同行援護従業者養成研修」の内容についてお分かりいただいたところで、実際に研修を受けるための詳しい方法をご紹介していきます。
同行援護従業者養成研修:受講方法は?
同行援護従業者養成研修は一般課程と応用課程に分かれており、それぞれ受講対象者や費用が異なります。
受講対象者として
一般課程の場合:特に必要条件はなく、誰でも受講可能
応用課程の場合:同行援護従業者養成研修一般課程の資格取得者、または移動支援従業者養成研修視覚障がい課程の資格取得者(※修了証原本の提出が必要)
受講費用は
一般課程のみ:約2~4万円
応用課程のみ:約1~3万円
研修実施場所によって実施時期や費用には差がありますので、希望場所に必ず確認してください。
全国各地で実施されている同行援護従業者養成研修の講座に申込み後、受講することができます。
受講カリキュラムの内容
同行援護従業者養成研修一般課程と応用課程で異なります。一般課程のカリキュラム・視覚障がい者(児)福祉の制度とサービス・障がい、疾病の理解I・障がい者(児)の心理I・代筆、代読の基礎知識・同行援護の基礎知識・基本技能・応用技能合計20時間(3日間)
応用課程・障がい、疾病の理解II・障がい者(児)の心理II・場面別基本技能・場面別応用技能・交通機関の利用合計12時間(2日間)
指定された全日程を履修する必要があります。修了試験はなく、全カリキュラムを修了したら同行援護従業者養成研修「一般課程」または「応用課程」の修了証明書を取得できます。修了証明書は各都道府県単位で付与され、全国で通用します。カリキュラムについては研修実施場所によって免除される科目もあるのでその場所へご確認ください。受講方法がお分かりいただけたところで、研修修了後は実際にどのような場所で働くことができるのでしょうか? 同行援護従業者養成研修:働ける場所は?
研修修了後には・障がい者(児)ホームヘルパーステーション・身体障がい者施設・在宅介護サービスを行う民間事業者・ガイドヘルパー事業所・グループホームなどに就職し、活躍されている方が多くいるようです。なかには就職のためではなく、ボランティア活動として資格を活用する方も。また、応用課程のカリキュラムを修了すると、一般課程修了だけではできない同行援護の介護事業所で「サービス提供責任者」に就くことができます。少しでもキャリアアップをしたいと思う方は応用課程の受講もおすすめします。就職やご転職をお考えの方は、厚生労働省が勧める同行援護特定事業所加算の人材要件の対象となり、採用時に有利になる可能性が高いので取得していて損はないでしょう。※同行援護特定事業所加算の人材要件とは
・・・必要な人材が事業所の加算対象となる条件に満たしていることで、事業所に所定の単位数が算定されるもの。【参考:厚生労働省 障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容 】 同行援護従業者養成研修:まとめ
本文でも書いたように、同行援護従業者養成研修は短期間での取得が可能で、全国どこでも通用する資格です。
受講場所自体が少なくまだあまり知られていないのが事実ですが、同行援護従業者を求めている障がい者は全国にいます。
福祉の仕事へキャリアチェンジしたい方、スキルアップをお考えの方はぜひ資格の取得を考えてみてはいかがですか?
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